うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

化学調味料。

うま味調味料と言うべきでしょうか。美食家で毒舌家の北大路魯山人は「春夏秋冬 料理王国」で頁を割き、化学調味料についての所見を述べています。曰く「私は化学調味料の味は気に入らない」。当時の味の素社長夫人に、星岡茶寮で開かれていた魯山人の講義の聴講生に加えて欲しいと言われた時には「あきらめなさい」と言付けたとも。

魯山人に型を取ったと思われる人物が登場し、美食を主題とした有名な漫画でも、化学調味料は随分な痛棒を喫していました。ひと頃味の素が石油由来のアクリロニトリルから生成されていたことも、心証を損ねた一因かも知れません。

昭和32年刊行の子母澤寛著「味覚極楽」には、日本橋浪華家主人の聞き書きに添えて「味の素が、まだあれはまむしを粉にして入れてある、(中略)などと言う話がまことしやかに巷に伝えられていた」と撰述しています。尚も、味の素創業者に「味の素を一番合理的に使って料理をうまくしている」と言わしめた浪華家の味は、「あまりうまくなかった」と鰾膠も無し。勿論まむしの件はデマゴギーです。味の素は斯くも荊棘の道を歩んできたのかと、些か惻隠の情を持ちます。

天然由来のものだけを使って料るとなれば一大事。化学調味料不使用や無添加と表示されていても、化学的に分解抽出された酵母エキスや蛋白加水分解物が旺然投じられているやも。それらは化学調味料に分類されないからです。

伝統製法で作られる鰹節は、焙乾という工程で発癌性物質が生成されます。食品規制に抵触する為、EUでは輸入禁止です。昆布も摂りすぎれば甲状腺の機能低下を招くとか。これでは何も食べられなくなってしまいますね。まあ、だんなは気にしませんけど。

魯山人は「ほんとうに化学調味料を生かして使っているのは私だけだと言えるだろう。来客料理、あるいは私一人の料理の場合に使ってはいるが、機微を得た使い方をして、生かしているのである」とも書いています。味の素創業者の鈴木三郎助は、料理は「家庭の温か味でうまく食わせるのである」と語ったそうです。適時適切適材適所、何にしても使い方が肝要ということでしょうか。

くだくだしい欠文、失礼致しました。過去の文献を都合よく切り取り、繋ぎ合わせて拵た印象操作。

どう咀嚼するかは、あなた次第です。

 

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※写真の出汁パックは天然由来成分のみ、添加物は使用されていません。