うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

華麗なる失敗。

 

 急に冷え込みが強くなり、軀を裡から温めたい。ために、スパイスの借力に恃みましょう。咖哩を食べに行きましょう。

 何年か前に食事をした印度料理店を訪います。看板には11時開店とあり、既に30分は経過しているので扉を開けて入ると、店主と思しき男性からまさかの「未だ駄目」ですと。定時に店を開けていない時点で、おくさんは嫌な予感がしたそうですが、食い気に逸るだんなは「あと10分俟って」と謂う店主の言葉を受けて、着席してしまいました。而して此れが、危機管理能力に乏しい判断だったのです。

 二種類の咖哩とサラダ、チキンティッカ、ナンとライスのセットを註文。ワインは置いていないそうなので、飲み物はラッシーにしました。咖哩の辛さは「激辛」でお願いします。日本の方が料るのですな。結構な時間俟たされまして、漸くご対面。咖哩は、ほうれん草とチキン咖哩とマトン咖哩です。

 

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 では、早速ナンで戴きます。うぬ、スパイスが立っていません。味が定まっていない感じです。加うるに、驚くほど辛くない。激辛とは「激甚な辛さ」なのでありまして、一口食せば頭皮の毛穴が開き、滝汗流れ、食べ進めるにやや辛(つら)くなり、終いには逃避したくなるくらい辛くないといけない、と謂う誰もが識る定義に鑑みて、全く水準を満たしていません。海原雄山なら作り直させるレベル。

 ナンも何だか食感が重たい。タンドールの温度設定が低いのではないかしらん。なぞ考えながら、結句、毛穴ひとつも開かないまま、完食致しました。御馳走様でした。

 咖哩を食べに行こうと言い出した身には、ちいと気不味い心持ち。以前の記憶が混濁していたのか、情報収集が不足していたのか。早急に汚名返上の策を練らなければなりません。