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黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

公共放送の存在意義について考える。

 

 日本放送協会、所謂NHKは1950年に放送法に基づいて設立された特殊法人です。法人の目的は「公共の福祉のために、あまねく日本全国で受信できるように豊かで、且つ良い放送番組による国内基幹放送を行うと同時に放送およびその受信の進歩発展に必要な業務を行い、あわせて国際放送および協会国際衛星放送を行うこと」だそうです。ふむ。而して今や商業放送にも出来ないとは謂い切れないでしょう。公共放送に求められる公平中立、不偏不党の精神についても、抑、NHKの経営委員会委員を任命するのが内閣総理大臣であることを考えれば何やら胡散臭さが流れてきやしませんか。受信料額の決定も、総務大臣を経て衆参両院での国会承認です。独立性や公共性、非営利の理念は本當に担保されているのでしょうか。

 だんなは何やら得体が識れない政党の儕輩ではありませんので、NHKをぶっ壊すなぞは考えておりません。然し乍、広く国民から受信料を徴収して成立している事業形態である以上、一企業としての存在意義を考えてみようと思い立ったまでです。うちも受信料を払っていますし。

 さて、NHKは受信料額を承認してもらうがために、毎年度の収支予算、事業計画、および資金計画を作成し、総務大臣に提出します。此れ等の数値をほんの上っ面だけ見てみましょう。

 2023年度の事業計画に於ける人件費(純粋な給与のみ)は1,124億6千万円です。2022年3月期の有価証券報告書では、同社の従業員数は17,651人。仮に計画年度の従業員酢が不変だとすれば、従業員の平均給与は

 

 112,460.000,000円÷17,695人=6,355,467円

 

 となります。実際には福利厚生費や現物支給給与が発生するので、もっと大きい数値となるでしょう。

 では、NHKの一人当たり労働生産性はどうなっているのでしょうか。簡便化のために付加価値=売上総利益とします。同社の2022年3月期の売上総利益で算出してみましょう。

 

 73,803,000,000円÷17,651人=4,170,839円

 

 となりました。同社の従業員は粗利段階ても自分の給料すら賄えていない。一人当たり2百万円強の「赤字」です。いいんでしょうか、これ。加うるに、経費やら研修費用なぞのお銭は誰が払ってるんでしょう。あ、受信者か。「広く公平な負担」なぞ高尚な説教を垂れる前に、先ずは適正な人員配置と給与設定をするべきではないのかしらん。

 過去実績と事業計画から労働分配率を算出すると愈愈訳が分からなくなってきます。

 

 2022年度3月期売上総利益:  73,803,000,000円 ①

 2023年度3月期給与計画額:112,460.000,000円 ②

 

 労働分配率を②÷①とすると、152.4%と謂う結果になりました。一般企業では50%から60%、人件費率の高い飲食業でも75%には収斂するべき数値ですが、これはどういうことなのか。付加価値以上の給与還元をしないと従業員が総辞職するほどブラックな企業なのか。或いは非営利企業としての矜持なのか。だんなの軽い脳味噌では理会の範疇を軽く超えてしまいます。

 うちは朝の連続テレビ小説大河ドラマも見ませんから、NHKが無くとも大した痛手は受けないでしょう。寧ろ受信料の徴収が無ければ家計も助かります。

 公共とは国家と個人の間に存在する概念で、市民活動で担うことができる領域です。早急にNHKを潰せなぞ謂う論調は持っていませんが、同社が存在を続ける大義名分は何なのでしょう。どなたかご教示戴けないでしょうか。

 

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