と謂っても競走馬を持ちたい訳ではありません。だんなの様な車莫迦が憧憬れて續ける「アレ」のことです。
子供の頃にスーパーカーの代名詞と謂えば、伊太利亜の厩舎である此方でした。何時か乗りたい、所有したいと思うこと半世紀近く。其の背中は遠くなる許り。新車で購うならば家が一軒建つくらいのお値段ですし。
では一方で独逸の雄、中でも60年近く水平対向6気筒内燃機を後部に搭載し、後輪駆動を基礎とする「アレ」ならどうか。うむ、彼方も追加装備を付与していくとあら不思議。お家建ってしまうかしらん。お馬さんの出自由来は同じだからでしょうか。まさにサラブレッドなり。
原則として普通自動車の耐用年数は6年ですが、こうしたスーパーカーは中中値落ちしないので、資産或いは投機の対象として手許に置く方もいらっしゃるようです。だんなの知り合いはフェラーリのクラシケをお持ちですが、1日に1回エンジンを掛けるだけでガレージから決して外には出さず、走らせるなぞ以ての外。走行距離を重ねるのは御法度だからとか。
購う資力があり、所有した車を大切に維持されているのですから主の意図に異論を挟む所存は毛頭ありません。でも、だんなだったら嬉しくて乗り回しちゃうだろうなあ。
小学生の頃、父に連れて行って貰ったスーパーカーショウ。プラモデルを買ってとねだったり、無理強いをして絵を描いてと頼んだり。
スーパーカーは思い出もスーパーなんですよね。ために、いつか乗ることを夢見續けているのです。