近所のスーパーで見つけたぽん酢醤油。お値段ややお高めでしたが、清水バンジーで購入しました。樹齢百余年の枯木に実生したゆずの果汁は、さすがの調子高い香り。ご存じの方も多いと思いますが、ぽん酢の名はオランダ語で柑橘系の果汁がベースのカクテルを指す「pons」を由来とする説が有力だそうです。いや、だんなは知りませんでしたが。
香りが飛ばないうちにと冷蔵庫をのぞくと、都合よく豆腐があります。今晩はおくさんに湯豆腐を料っていただくとしましょう。よろしくお願いします。
美食家としても著名な北大路魯山人の一文「湯豆腐のやり方」によれば、豆腐は「およそ一寸角くらいに」切るのが宜しい。一寸といえば約3センチメートル。美味しんぼ、ならぬ食いしんぼのだんなは、もそっと大きめを所望いたしたい。
魯山人は自身の料理をして、「大衆の役には立たない、大衆から見れば架空のものかもしれない」とも著しています。一寸角の湯豆腐だなんて、だんなにとっては正にそれさ！
なるほど当を得たものと膝を打ちました。
