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TBSは坂本弁護士一家事件以後報道機関の資格を喪った侭だ。

 

 今日記者会見をする芸能界事務所に所属するタレントについて、TBSは「報道とは別にバラエティー、ドラマに関してはジャニーズ事務所の方々の出演はこれまで通り続けていく方針」だと所信を表明している。正直に「視聴率が取れるのであれば、反社会的行為を続けていた経営者が輩出したタレントであっても積極的に使う」と謂えば良いだろう。自ら語るに落ちるとはまさに此のことで、TBSは報道機関としての資格を30年以上前に剥奪されている。

 オウム真理教の信者を家族のために取り戻す活動をしていた坂本堤弁護士は、1989年11月4日に妻子とともに殺害された。該宗教の教祖が坂本弁護士殺害を教団幹部に指示した動機には、TBSの杜撰且つ報道機関としての倫理を逸脱し毀損した対応が大きく関与している。当時、該局は巷間から厳しい批判を受けた。

 該局はオウム真理教の取材映像と合わせて、坂本弁護士のインタヴューを放映する予定だった。其の事実を識った該宗教幹部がビデオを見せるように強硬な要請を行い、外局は此の要請に応じている。此の件から間を置かずに、坂本弁護士一家の殺害事件が発生した。

 実際には坂本弁護士が該宗教の宗教法人認定取り消し等の訴訟提起を進めようとしていたことが、事件の直截の要因であろう。然し該局は其れを謂い訳に自身を擁護する資格は無い。此の件を受けて、当時ニュース23のキャスターだった筑紫哲也氏は述べている。

報道機関が存立できる最大のベースは信頼性です。その意味で、TBSは今日、死んだと思います。ここまで落ちて、一旦死んだに等しい局ですけれども、これから信頼回復のために、あるいは蘇るために、努力をしようとしている人たちもいます。ある意味ではみっともないことだと思いますけれども、とにかく、その人たちと一緒に、しばらくの間はそのための努力をしたいと思います。これからも一層その努力をして、テレビのあり方も含めて、これを機会にして大いにきちんとすることが、せめてもの坂本ご一家に対する償いではないかと思っております。《一部要約》

 何の教訓も生かされていない。報道機関として死んだ侭だ。報道なぞする資格があるとは微塵も認められない。せいぜい利権に胡座をかいて、愉しくバラエティーとドラマだけ制作していれば良いのでは無いか。人命と人名を貶めて尚、世間の目を瞞着することは許されない。まあ、反社会的組織とは馴染みが良いのだろうが、今一度革めるべきではなかろうか。不都合な事実を隠蔽し、あらゆる犯罪被害を助長する可能性がある報道機関は存立すべきではない。該事務所も筑紫氏の言葉通り、視聴者との信頼性を恢復しなければ、存続は難しいのではないか。一方で(私は信教は持っていないが)陰徳有れば必ず陽報ありとも思っている。ために、此の件について触れるのは今回の記事で最後として、今後は淡淡と事象を見ていきたい。