うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

行動経済学的食べ物。

 

 行動経済学が人人の不合理な行動が経済に与える影響を研究する学問と定義するならば、所謂「二郎系」のラーメンは恰好の対象ではないでしょうか。

 二郎系は先ず量が非常に多い。大きな負担を胃に強いることになります。塩分と油分も、炭水化物も間違いなく夥多。健康に良いとは思えません。加うるに、大蒜臭のスメルハラスメントは激甚災害級。如何考えても不合理な食べ物である筈なのに、時に無性に食べたくなるのは何故でしょう。

 今年6月に開店した、吉祥寺の二郎系。株式会社ギフトホールディングスが運営するチェーン店ですが、どれくらい本家を彷彿とさせる仕上がりとなっているのでしょう。

 以前、吉祥寺には本物のラーメン二郎がありました。三田本店が暖簾分けした、初の直系支店でした。トッピングに唐辛子があるのが特徴で、非乳化で醤油の立ったスープ、非常に腰の強い太麵、本店に比べるとやや小振りながら味が染みた叉焼(豚)。学生時代に何度か食べました。慥かつけ麵もあったと記憶しています。量と安さは魅力的でしたね。残念ながら、創業者と揉めて袂を分かち、破門されてしまいます。勝手に新店を出したからだとか、麵を変えたからなぞ謂われていますが、どれが正しい理由なのかは分かりません。成蹊大の学生がガムテープで暖簾に悪戯をして、店名が二郎から三郎、生郎になり、最後には暖簾自体が破れて無くなってしまいました。暖簾の変遷に合わせて、客足も遠のいてしまったようです。暖簾とは斯くも重きもの也。

 さて、今回の店は初めての訪問なので「ミニラーメン」を註文。野菜の盛りが良く、縮れた太麺は強い腰ながら、短くて啜りやすい。豚はほろほろと崩れる柔らかさで塩味が強すぎないのが好もしい。スープは蓮華で三口まで。而して、ミニでも中年のふうふには量が多い。危うく二人で遭難しかけました。

 軀は衰えるのに、不合理な行動ばかり選択して成長しない。そんなだんなをおくさんは「暖簾に腕押し」と見限っているのでしょうか。どうか破門だけは勘弁して下さい。

 

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