うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

誰の骨を太くしたいのか。

 

 政府が掲げる「女性版骨太の方針」。曰く、大企業中心の東京証券取引所プライム市場の上場企業を対象に、2030年迄に女性役員の比率30%以上を目途とするそうで。

 結構なことじゃあございませんか。女性の地位向上や役員登用を助勢する取り組みには賛成ですが、で、具体的にどうなさるんで。

 業態によって従業員の男女構成比は大きく異なると思いますが、その辺りも含めた具体策の腹積もりはおありなんでしょうねえ。まあ毎度懲りもせず惹き句だけこさえて、後は現場に考えさせるってお家芸なんでしょうが。

 河合雅司氏の「未来の年表2」を読みましたが、女性だけではなく、現在の働き盛り世代の構造改革も考えるべきではないでしょうか。「現在の40代は、バブル経済期に大量採用された先輩社員に出世を阻まれ、賃金がなかなか上昇しづらい環境にある世代でもある。終身雇用が当たり前だった世代と比べ、総じて年金受給額が低くなる見通しだ。すなわち、十分な老後資金を蓄え切れずにいる可能性が大きいということだ」。

 加うるに「2016年は40代の部長職が2.5%、課長職が11.2%となった。つまり40代の団塊ジュニア世代に該当する社員は、約10年前と比べておよそ半分の水準で出世できていないという計算である。40代になっても名ばかりの肩書きで、実質的には『ヒラ社員』のまま留め置かれている人が相当数存在しているだろう」。

 これな。

 長く勤めても賃金カーブの伸びは鈍化するばかり。体力も能力も旺盛な年代にも拘わらず、部下を率いて大きなプロジェクトに取り組むことも出来ず、老害に塗れた上席の機嫌を伺うばかり。人間も経世済民も成長しませんし、子供を育てる動機付けも出来ないでしょう。

 抑、何故経営層の構造改革を初手に目標を掲げるのでしょうか。若年層の社員、中間管理職の待遇や福利厚生制度の改善、キャリア形成等と一体で議論しなければ、結句、女性の社会進出も少子化問題も解決出来ないと思うのですが。

 如何でしょうか。

 

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