うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

芥子飯。

 

内田百閒の随筆集「御馳走帖」にある一文で、十銭を懐に歩いていると「自慢ライスカレー十銭」の立看板に行き当たり、食い気と財布尻を天秤に掛け思い悩んだ挙げ句到頭腹を括って店に入る、というだけの件りが百閒先生の麗筆で実に興味深い掌編となっています。先生の食慾に当てられて、胃の腑が傲然と辛味入り汁掛け飯の充塡を強要。致し方なく御厨子所に立ち、料りました。

案の定まりしか為損じまして、名実一体辛味入り汁を錬成。ゆるゆると嚥み下し易くも旨からず。いや不味いって言え。おくさんにも「何を目指しているのか分からない」とご指弾頂きました。猛省しますが、反省だけなら猿でも出来る。だんな、申年なんですけれども。

 

絵日傘や作り損じの芥子飯

 

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