うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

自立と自律。

 「おひとりさま日和」は6人の作家が書き下ろした掌篇集です。物語は連作ではなく凡て独立していて、當然登場人物も物語の舞台も異なります。共通しているのは、主人公が皆女性であると謂うこと。中年から老年がひとり住まいで経てている暮らしぶりが異なる筆致で描かれていて、一気に読んでしまいました。

 一篇目は大崎梢氏の「リクと暮らせば」。八十四歳の副島照子は、七年前に夫に先立たれ、子供たちとも離れて一軒家に暮らす、所謂独居老人です。或る日同い歳でやはりひとり暮らしの知人から、家に不審者が現れたと聞き、大きな不安を抱えるようになります。自衛の手段を模索するうち「レンタル番犬」に行き当たります。訓練された番犬と同居し、散歩やトリミングなどは運営会社が担ってくれる。何度か接するうちに、段段可愛いと思えるようになったシェパード「リクヴェル」、そうリクです。リクと同居したことで穏やかな生活を取り戻した照子。思いがけないアクシデントもあるのですが、層一層リクとの絆を深めるのでした。

 高齢化が進む社会では、老人のひとり暮らしも増えるでしょう。闇バイトによる強盗傷害事件なぞのニュースを目にすると、何か有効な対策はないものかと軽い脳味噌で考えますが、中中妙案は得られません。防犯カメラの設置や防犯フィルムの貼付など対応を重ねていくしかないのでしょうか。

 高齢者ならずとも、ひとり暮らしでなくとも防犯の備えは必要です。どなたか画期的なシステムを開発して戴けないでしょうか。

 エイトじゃ番犬にならないしなあ。

 

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