うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

予備動作。

 

先日、車で移動していた時のことです。ふうふの車は右折専用の車線におりました。信号が青になったところで、左側の車線にいた車が右側乃ちふうふの車に寄ってきたのです。右折方向に回避したものの、些か肝を冷やしました。その後、該車は左折していきました。成程これが所謂「煽りハンドル」と謂うものか。

左折で細い路地に入る時や、内輪差の大きいバスやトラックが後輪の乗り上げを防ぐ為あれば、必要な予備動作かも知れませんが、普通自動車であれば不要だと思います。他の車と接触する危険もありますし、加うるに歩行者や自転車を巻き込む人身事故に繋がりかねません。酷い案件になると、余りに大きく右に膨らむがために左に出した方向指示が差し戻され、「合図不履行違反」の状態で左折しているものも。

抑、道路交通法第34条に於いて「車両は、左折する時は、あらかじめその前からできる限り道路の左側に寄り、かつ、できる限り道路の左側端に沿って徐行しなければならない。」と規定されています。道交法に抵触して尚、「ハンドルを煽る」一定数の運転者が存在するのは何故でしょう。推量するに、車体左後部を縁石やガードレールにぶつけたくないと謂う心裡が作用しているのだろうと思います。加うるに空間把握能力、所謂「車両感覚」に貧している。ために、自車の安全だけを担保する運行方法が動かし難い。

「車に乗ると人が変わる」とはよく耳目にします。何時ぞや読んだ雑誌の記事だと記憶していますが、興味深く今も心に留めています。

車に乗ると人が変わると謂うのは、運転が荒むのを車の所為にしているような気がする。1トンを超える鉄の塊が時速50kmで走るということは、人間の運動能力の範疇を大きく逸脱している。非日常的に迅速且つ適切な判断が累々に要求される。軽い極限状態と謂っていい。その状況下で、『人が出る』のだ。車に人を変える力はない。

ボクシングの初心者が打つパンチに特徴的な「テレフォンパンチ」。反動をつけようとして、拳を一旦耳の辺りに引いてしまう。ために、電話を掛けているような姿勢になる。加うるに、対戦相手に「これからパンチを打ちますよー」と予告してしまうと謂う由来です。隙を突かれて反撃を受け易いので、危険な予備動作です。

何に於いても熟練者ほど所作に無駄がない。車の運転も同じと、自戒致しました。

 

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