うちのふうふとエイトのこと。

黒トイプーのエイトや車。ふうふの日常について。

13年目の浮気。

 

先日1年目の法定点検を終えたアルファロメオ4cスパイダー。新車登録は2021年9月ですが、諸諸あって納車されたのは2021年12月20日。略9箇月で受けた定期点検では、26の点検項目に不備はなく、休心致しました。

アルファロメオでは実質初めて内燃機をミド(車体中央付近)に搭載した量産車であるアルファロメオ4c。加えて、自動車評論家の西川淳氏の記事を拝借引用すれば、

問題はその中身、ボディ骨格にあった。

なんと、CFRP(炭素繊維強化樹脂製)のモノコックボディを採用してきた。しかもレーシングカーやハイパーカーにのみ活用される高価なプリプレグ成型のバスタブモノコックシャシーを使っているというのだ。三千万円級のスーパーカーでも使わない(使えない)成形方法である。現在でも五千万円以上級のスーパーカーでしかお目にかかれないシロモノだ。

ハンドレイで複雑な型に炭素繊維強化樹脂を貼り重ね、その後高圧窯で時間をかけて硬化させると謂う凡そ量販車ではあり得ない生産方式のシャシーです。シャシー単体でも間違いなく採算に見合わないでしょう。一方で内燃機は1750ccの4気筒と平平凡凡。ために、車名は4c(クワットロチリンドリ=4気筒)と何のヒネりもありません。こう謂うやる気があるのかないのか分からないところが、意気がっていなくて粋なんです。4cの様な車は不世出、二度と世に出ることは無いでしょう。

全高は1,185mmと6歳男児の平均身長よりも低い。前方視界は良好で、時速50kmでも相応の疾走感を得られます。6歳の男の子が直立不動の侭、時速50kmで滑走しているのと同じと考えて頂ければ宜しいかと。

操舵は機械の借力が無いので重い。路面の突き上げは強いし、車内には須く全ての騒音が舞い込む。荷物は載らないし、利便性は省略することが正義だと思っている。でも愉しい車です。永く大切にしようと思いますが、13年目以降は自動車税と重量税が高くなり、ガソリンの二重課税にも耐え続けなければなりません。未だ先の話ですが、13年目の浮気は思いとどまれるでしょうか。