作者不詳とされている英文の短篇詩です。犬と暮らしている方は良くご存知だと思います。ふうふも服膺しているつもりでおりますが、エイトと一緒にいることが不断の日乗となっている今、戒心改める為に祖述します。だんなの訳なので、間違いもあると思います。ご寛恕ください。
一戒
10年か15年ほどを生きていく間に、すこしでもあなたが傍にいないのはひどくつらいのです。わたしと暮らすのなら、そのことをどうか胸に刻んでおいてください。
二戒
あなたが望んでいることをわたしが理会するあいだ、どうぞしばらく俟っていてください。
三戒
わたしのことを一途に思ってください。それだけで、わたしはすばらしく幸せです。
四戒
わたしにずうっと怒りをむけたままでいたり、懲らしめに閉じ込めたりしないでください。あなたは外ではたらいて、息抜きをして、そしてともだちにも会える。わたしはあなた以外何もありません。
五戒
話しかけてください。一語一語はわからないけれど、あなたの声はわたしに届いているのですから。
六戒
わたしにしてくれたどんなことも、絶対に忘れたりしません。それをわかっていてください。
七戒
わたしの歯は、あなたの手を噛み砕くくらい簡単にできます。でもあなたを傷つけたりしません。わたしを殴る前に、そのことに心を向けてください。
聞き分けがない、意固地で怠け者だとわたしを叱る前に、何か原因がないか思い返してほしいのです。わたしはきちんと食事をしていましたか。灼けつく日差しに長時間耐えていませんでしたか。それに、もうわたしの心臓は老いて弱ってしまったのかも知れません。
九戒
一緒に年を取って、そして老いたわたしにも手を掛けてください。
わたしに最期の時が来たら、お別れするまで傍にいてください。見ていられない、とか逃げ出したいなんて言わないでください。あなたがそこにいるから、わたしはとても満たされています。いつも思い出してください。あなたを大好きだった、わたしのことを。